Libelle が来た! (6) 胴体積層 1

こんにちは

積層型ができました。

右と左、こんな感じです。

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また、背中の部分も屋根風の型を作りました。

背中の積層構造は、右の積層が背中を越えて左まで40mmほど折り返され、左の積層がその上に重なっています。

製造時は予め作っておいた左胴体と右胴体を中央で張り合わせるのでそれ程重なり構造に悩まされることはありません。
ただし、左右層の壊れたところを再生しながら、最終的には左層が右層に被った状態とするには少し手間が掛かります。
積層自体は簡単な作業ですが、それを上手くやるには準備作業が重要です。

ということで、右胴体から作業します。

先ずは、切り取り部分をマーキングします。

損傷部分を含みながらできるだけ小さい範囲を切り取ります。
内側でひび割れが広がっているかどうかですが、肉厚が2mmしかないので、表裏ともダメージ範囲はほとんど同じです。

ディスクグラインダーで切り取ります。

僅か2mm厚のプラスチックは驚くほど簡単に切れます。
グラインダーを動かすときの抵抗が殆どありません。
改めて、本当に華奢にできていることに驚きます。

切取った部分の内側。

捨てるの勿体ない気がします。

大穴があいた胴体です。

なんか、やっちまった感があります。
もう後戻りはできませんのでどれだけ綺麗に修復できるかですね。

開口部の周辺にスカーフ加工しますので赤くマーキングしました。
そこを、グラインダー、ダブルアクションサンダー、手研磨でスカーフ加工します。

エッジ先端の厚みを見易くするために、ここも赤く塗ってみました。

赤い端面がなくなるまでもう少し削ります。

内側から見た様子です。

ゲルコート層が無くなっているのでライトの光が良く通ります。
元々リベレはゲルコートの外からでも日の光が透けるほど胴体が薄く、キャノピー後部の開口から覗くと胴体の中がすごく明るく見えるのです。

さて、スカーフ加工が大体終わりました。

この作業が一番面倒で神経を使います。
特に下面側。
胴体を回すことができないので、体を下に入れて上向き作業するしかありません。
削り粉もバンバン飛んできます。

また、スカーフの傾斜面を美しく出さないと、クロスを積層したあとの表面が凸凹になります。
凸の場合はその前後をパテなどで成形できますが、凹となった場合にはクロスの積層枚数が不足することになります。
ですので、少し削り残した状態で仕上げます。

次に型を所定の大きさに切り取ります。

型を仮止めし、開口部をマークして、それよりも10~20mm外側を切り取ります。

型をトリミングし、内側から当ててみました。

予想以上に綺麗に密着しました。
ここが綺麗に決まると、この後の積層作業の成功率が高まります。
テンション上がりますね。

ポイントは、この型を胴体の内側に密着させながら貼り付けることなのですが、幾つかの方法で迷っています。
修理作業の教科書には胴体層と型をブラインドリベットで留めても良いと書かれているのですが、リベットが貫通する孔が開きますし、その補修も面倒なのでもう少しスマートな方法でやりたいと思います。

また、型を固定する前に、前後胴体のポジショニングの再チェックも必要です。
ここまで来て曲がった状態に繋げてしまうと大変悲しいことになりますので。

さて、いよいよ最初の修理メニューの山場に来ました。
どうなるか大変楽しみです。

また、進捗を報告します。

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