目黒寄生虫館

今回はこれです。

目黒寄生虫館。

以前から一度行きたいと思っていました。

20年前に藤田紘一郎博士の「笑うカイチュウ」を読みました。

カイチュウがいる方が健康的?
5mのサナダムシを育てる?

この大変にキモイ、しかし、とても納得できる話を読んで殆ど生まれて以来最大の衝撃を受けたのでした。

ここにはそのサナダムシの標本があります。
藤田先生の言うように本当にきし麺みたいで美しいのか?
やっと来ることができました。

先ずは館内1階の様子です。

入館料は無料で写真撮影OKです。
もっと恐ろしい雰囲気を予想していたのですが、このようにとても明るい雰囲気です。
また、予想以上に賑わっています。

1階は、人以外も含めて広く寄生虫に関する展示です。

2階です。

主に人の寄生虫に関する展示です。

回虫の展示です。
これ、かなりキモイ。

蟯虫の展示です。
回虫と違ってすごく小さいです。

私も小学生の頃、定期的にこの蟯虫検査をやりました。
先生が朝礼で陽生の生徒に駆除剤を渡していましたが当時は全く普通の景色でしたね。

無鉤条虫です。
まさに きし麺 ですね。

ネットで調べますと、こいつは4~10mになるそうで、小腸の壁などに吸い付けるように頭部に複数の吸盤があるそうです。
無鉤というのは、腸壁に引っ掛かる鉤のようなものがなく吸盤だけしか持っていないからです。

これに対して有鉤条虫というのもいて、こちらも同様に長く成長するのですが、頭には複数の吸盤と沢山の小さな鉤(かぎ)が環状に並んでいるそうです。

寄生虫にもいろいろな種類があるのですね。

さて、いよいよサナダムシです。

こんな感じで展示されています。
横にぶら下がっている白いのは 8.8mを体験するための紐です。

これは一般にサナダムシと言われる中の固有種のようで、正式には日本海裂頭条虫というのですね。
裂頭条虫というのは、宿主の腸粘膜に吸着できるように頭節に一対の吸溝があるものを言うようです。

頭部です。
米粒よりも小さく詳細な形はよくわかりません。

尾部です。

サナダムシに感染するルートは極めて限定的です。
人から排出された卵は海に出てプランクトンを介しサケやサクラマスに中間寄生する必要があります。
それを再び人が食べてやっと感染します。
卵が付いた野菜を食べて感染する方が手っ取り早い気がしますが、自然の原理はそうはなっていないのですね。

こちらは真田紐です。
なるほどこういうものなのですね。

それに対して「本物」の各部の節の比較です。
尾部の方が大きくなるのですね。

これを美しいと感じるか、キモイと感じるか?
でも、実際の真田紐より真っ白なこっちの方が綺麗かも。

サナダムシには口や消化管が無く体表面から栄養を吸収します。
宿主の栄養を吸収しますが、寄生された人に自覚症状はなく、宿主が弱ってしまう程の悪さはしません。

歌手のマリアカラスはサナダムシダイエットで見事に痩せたそうです。
また、サナダムシなど寄生虫が人の体内に出す物質はアレルギーを抑えるそうです。
寄生虫の排出物に対して体内の外敵攻撃部隊が忙しくなるため花粉症ごときを相手にする暇がなくなるのですね。

それにしても、もしチャンスがあったらサナダムシ体験するか?
うーん、育てているときはいいけど、切らなように取り出すときのバトルを想像したらやっぱり無理だわ。

山崎

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