ベンツW124 エンジンOH (5/10) バルブ組付け

バルブの洗浄・磨きが終わりましたのでヘッドに取り付けていきます。
クリーニングが終了したヘッドです。


ヘッドの合わせ面にガスケットの跡が残っていますが、これは最終の組付け時に除去します。

バルブを組み付ける前に、まず、ステムシールを取り付けます。
シリンダーの内部にオイルが下がらないようにするゴム部品です。


今回はネットで購入しました。
色が2種類あります。
多くの車では、吸気側と排気側では違うステムシールを入れるのですが、部品購入ショップの話ではこのエンジンの場合は同じとのこと。
でも、赤が4個、緑が12個届きました。
なんとなく気持ちが悪いので赤を各シリンダーの吸気側に振り分けました。
仮に材質が違っている場合でも、低温の吸気側の方がトラブルになり難いだろうと。


左がシールを取り付けたあと、右が取り付け前です。
写真を撮ると右側のシール受部の下隅がまだ汚れていました。
直ぐに時計ドライバーの先で取り除いておきました。
これだけの汚れですが、これが残っているとステムシールがしっかり奥まで入りません。
シール性能にはほとんど影響しないと思いますが清掃してスッキリさせておきます。

ステムシールは筒状の受部の外面に押し込んで入れますが少し力が要ります。
真中のゴムの部分を押すとゴムが切れる場合があるので外周の金属筒を押します。
机の中にあったボールペンやらマジックを分解して、この筒にフィットするものを探し、それを金属部分に当てて押し込みました。

全てのシールを入れた後、各バルブを元の場所に取り付けます。


エンジンらしくなってきましたよ。
エンジンのOH作業は組み立てを始めるこの辺りから楽しくなってきます。


全てのバルブが付きました。
バルブ清掃の仕上がりを確認するには、バルブスプリングを取り付ける前に各バルブを差し込んで各気筒の中央に空いているプラグホールに栓をし、灯油を注いでバルブの隙間から裏に漏れなければOKとするようです。
でも、きっと漏れるだろうからやっておりません。
バルブをポートに当てながら回すと滑らかな感触がありますので、そこそこ密着してくれるはず、ですわ。


写真で見るとバルブの表面に磨き傷が目立ちますね。
でもまあ、ブロックの素肌にそもそも鋳込みの砂目が残ってますので特に問題ないでしょう。
これでヘッドをシリンダブロックに取り付けることができます。

一応、大物が終わりましたので、ここからは小物の洗浄・修復作業です。
次は、意外と重要なラッシュアジャスターの洗浄です。

つづく

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