不思議アイテム
こんにちは
新装された近くのキディランドでこれをみつけました。
ベアリングが三つ付いています。
サンプルがあったので触ってみました。
中央にもベアリングが入っていて、中心を持って周りを弾くとくるくると回ります。
箱の裏をみますと 手持ち無沙汰解消のためのハンドスピナー と書いてあります。
ただ回すだけです。
しかし、全体の重さと胴体が回転するときの手の感触が何とも言えません。
1,250円が妥当な値段かどうかわかりませんが、売り場を2~3回行き来しながら思い切って買ってみました。
こんな風に回ります。
ベアリングの感触がなかなか素晴らしく、軽く片手で弾くと約1分、左手で中心を保持して右手で弾くと約2分回ります。
この回転持続時間は、かなり再現性があります。
逆に、私の技量ではどれだけ弾いても2分10秒は超えません。
気が付けば30分ほどやっていました。
早く回すとジャイロ効果がはっきりとわかります。
回転面が縦向きになるように持って時計回りに回転させ、むこう側に倒してみます。
回転面がグイッと左を向きます。
おー、モーターグライダーの離陸滑走で尾輪を上げるときに機首が左に向くのと同じです。
ここで、右ラダーをバシッと踏まないと機首の方向が保てません。
高速回転させると微かに振れがあります。
どこかバランスが悪いのでしょう。
また、コツコツという周期的な当たりもあります。
まあ、おもちゃですので、仕上げには限度がありそうです。
いつもの癖でバラしてみました。
といっても中央の持ち手を外すだけです。
引っ張ると抜けました。
持ち手は互いに入れ子になっていて押し込んで摩擦で止まっています。
ベアリングのアウタケースとプラスチックの胴体が、一方面でツライチで、他方面ではアウタケースが僅かに飛び出しています。
つまり、四つのベアリングはプラスチックの胴体の孔に片側から押し込まれて固定されています。
隙間がピッタリと収まっていてなかなかの精度です。
ただ、中央のベアリングはわかりますが、周りの三つのベアリングは意味不明です。
一つの孔に鉛筆を突っ込んで全体を回してみましたが面白くありませんでした。
六個のボールは樹脂製のリテーナで位置決めされています。
画像では見えませんが、アウタケースの溝も、インナケースの溝も、ボールの曲面よりも僅かに緩いカーブの曲面に綺麗に仕上げられています。
ガタも殆どありません。
通常のシールドベアリングだと、両面にホコリ除けのカバーが付いています。
しかし、カバーはボールやインナ・アウタ両ケースに接触して抵抗になるので、こいつには付いていません。
ついでに隣のベアリングのカバーも外してみました。
中央のベアリングのボールが格段に磨き込まれています。
材質も違うようです。
外側のベアリングはガタつきが多く、インナ・アウタ両ケースの溝は台形断面で、回転させるとガリガリ感があります。
通常のベアリングにはオイルやグリスなど潤滑剤を塗りますが、こいつの場合はドライ状態です。
CRCを塗ってみましたがやはり回転が重くなりました。
これだけのものですがなんかクセになります。
でも、鉛筆回しのように技は要求されないので飽きが来るのは早いかもです。
それにしてもこれを商品化した発想は凄いですね。
誰かがベアリング入りの車輪を回していたりして気が付いたのでしょうか?
日本の特許出願はまだ見つかりませんでした。
このあと何かおもしろい改良版が出てくるかもしれませんね。
(山崎)