RADO クォーツ時計の修理 3

続きです。

山崎:

電池を入れてみたらちゃんと動きましたので、ギヤなど各部を分解・掃除して組み直しました。
この時代のクォーツは、ギヤが機械式と同じような大きさの金属ギヤなので良かったです。

基板の全体に油汚れが膜になっていたので、アルコールをつけてつまようじで磨きました。
押さえ板は茶色の部分が錆だったのでペーパーで研磨しました。

押さえ板のネジの頭の一部も錆びていたので、同じようにペーパーで取りました。
リューズ操作の金属どうしが摺れるところには専用のグリスをさしてあります。
といっても、注油面積が小さいので、針の先に付けてチョンと触れるだけで十分なのですが。

これでおそらく復活すると思います。
日付リングの汚れだけが残念ですねー。

Aさん:

おはようございます。
ここまで分解できるのですか!
新品になったみたいです。
有難うございます。
ところで、あの潰れていたパッキンはどうするのですか?
再利用は難しそうだし、ボンドですか?
ボンドにすると、今後開けられないのですか?

山崎:

パッキンですが、つま楊枝などでできるだけ所定の位置に押し込んで再利用します。
当然、部分的に隙間が残りますので、ボンドで助ける感じです。
図の様になります。

木工ボンドはほんの少し付けるだけですし、構造上、機械の側には回りません。
金属に対して接着性はなく、固まっても少しだけ弾性がありますので、目止めとして利用できるのではないかと思います。
次回、分解したときにも、つまようじで突けばすぐに剥がれます。

Aさん:

図まで付けていただいてよく分かりました。
よろしくお願いします。

次回に続く

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